量子レイトレーシングに思いを馳せる

(引用) 左: A Framework for Quantum Ray Tracing [Xi, 2022], 右: Towards Quantum Ray Tracing [Luís, 2022] この記事は レイトレ合宿8 アドベントカレンダー 4週目の記事です。 1980年代から概念が提唱されるも未だに「なんだかよくわからないけど凄そう…

レイトレ的観点でみる2Dイラストテクニック

この記事はレイトレアドベントカレンダー2020の記事です。 qiita.com レイトレと言いつつほぼ物理ベースシェーディングの記事であって特にレイは飛ばしていませんが、 物理ベースシェーディングはレイトレなのでこの記事もレイトレです。 レイトレってなに?…

Accurate Appearance Preserving Prefiltering for Rendering Displacement-Mapped Surfaces [Wu 2019]

https://winmad.github.io/ SIGGRAPH 2019 の論文。読んだのでメモ。 ディスプレースメントマップをダウンサンプリングして低解像度化した場合、 その低解像度テクスチャを適用したジオメトリは 元の高解像度テクスチャを適用した場合に比べて表面の明示的な…

Luminance-Contrast-Aware Foveated Rendering [Tursun 2019]

https://www.pdf.inf.usi.ch/projects/AdaptiveFoveation/ SIGGRAPH 2019 の論文。 フォービエイテッドレンダリングは、ユーザが注視している点でのレンダリングは精細に、逆に周辺視野では荒く行うことでレンダリングの高速化をする技術である。 近年、ディ…

格闘ゲーム AI 論文 11 本斜め読み

現在自分が作っている横スクロールアクションについて 少し凝った AI を搭載したいと考えているので、システムとしては近そうな格闘ゲームの AI についての論文を漁った。 Fighting Game AI Competition という格闘ゲーム AI のコンペティションに関連する論…

実践ドット絵シェーダー その2 - チラつき抑制編

これの続き。 mizuooon.hatenablog.jp 今回は、静止画だと綺麗に見えるけど動かすとなんか 3DCG っぽさあるよねというのを改善したい。

A Radiative Transfer Framework for Spatially-Correlated Materials [Jarabo 2018]

[1805.02651] A Radiative Transfer Framework for Spatially-Correlated Materials SIGGRAPH 2018 の論文。 ボリュームレンダリングに使用する放射輸送方程式 (RTE) は媒質内の粒子が空間的に相関性のない配置をしていることを前提としていたが、 実はこの…

実践ドット絵シェーダー

はじめに 先行事例と課題 陰影と色彩 シェーディングマップによる嘘陰影 頂点シェーダアニメーション ドット絵的なモデルとアニメーション 結果 問題点とか その他テクニックとか 今後 (追記:続いた) 実践ドット絵シェーダー その2 - チラつき抑制編 - 水鳥…

SIGGRAPH Asia 2017 勉強会 : Reflectance and Scattering

先日 SIGGRAPH Asia 2017 勉強会 で、 "Reflectance and Scattering" というセッションのまとめについて発表した際の資料です。

Microfacet-based Normal Mapping for Robust Monte Carlo Path Tracing [Schüssler 2017]

SIGGRAPH ASIA 2017 の論文。 古典的なノーマルマッピングはジオメトリの形状を変えずに法線情報のみに変更を加えるため 物理的に正しくないモデルになっており、物理ベースのレイトレーシングを行った際には種々の問題を引き起こす。 例えば上図のように、 …

Separable Subsurface Scattering [Jimenez 2015]

Separable Subsurface Scattering vimeo.com Computer Graphics Forum 2015 の論文。 サブサーフェススキャッタリング (SSS) を行う際、 表面下拡散のカーネルやら入射光やらが 軸ごとの関数に可分 (Separable) であるという仮定を置くと 高速に計算できてリ…

『ボタン同時押し』実装を考える

たまにはゲーム制作っぽいのも書く。 横スクロールの格ゲーっぽいゲームを作る時を考える。 このとき、攻撃ボタンを押すとパンチが出て、下キーを押してしゃがみながら攻撃するとキックが出るようにしたいとする。 面倒なのでコマンド攻撃とか諸々は考えない…

Importance Caching for Complex Illumination [Georgiev 2012]

https://graphics.cg.uni-saarland.de/2012/importance-caching-for-complex-illumination/ EUROGRAPHICS 2012 の論文。 ある点がシーン中全ての VPL から受ける寄与を計算する際に、 少ない数の VPL を確率的にサンプリングすることで効率的にその近似を行…

A Spherical Cap Preserving Parameterization for Spherical Distributions [Dupuy 2017]

A Spherical Cap Preserving Parameterization for Spherical Distributions – Unity Blog www.youtube.com 早速ブログ放置しかけてたけどしれっと再開。 SIGGRAPH 2017 の論文。 球面上に定義された分布の表現方法として、 Spherical Pivot Transformed Dis…

A Multiview and Multilayer Approach for Interactive Ray Tracing [Vardis 2016]

AUEB Computer Graphics Group - Publications www.youtube.com I3D 2016 の論文。 複数ビューの組み合わせとフラグメントの重なりを表現するデータ構造の実装により、 スクリーンスペースのエフェクトを実装する際に問題となる 『視界の中の物体しか反映さ…

Sequential Monte Carlo Instant Radiosity [Hedman 2016]

Sequential Monte Carlo Instant Radiosity www.youtube.com www.youtube.com I3D 2016 の論文。 インスタントラジオシティ法において、 光路上の複数回の反射をサポートしつつ、 カメラや光源が動的に変化するシーンでも 空間的なノイズを少なくし、 かつ時…

Area-Preserving Parameterizations for Spherical Ellipses [Guillén 2017]

Arnold Renderer | Autodesk | Research EGSR 2017 の論文。 モンテカルロ積分中で 面積を持った光源に対しある点 P からランダムにレイをサンプリングする際、 P から見たレイの立体角あたりの確率密度p(ω)が一様になるようにパラメータ化を行う必要がある…

Phase-Functioned Neural Networks for Character Control [Holden 2017]

theorangeduck.com www.youtube.com 今年の SIGGRAPH の論文。ざっくり読んだのでメモ。 ユーザの入力や周囲の環境に合わせた歩行アニメーションを いい感じ且つリアルタイムに生成するというのが目標。 そこで 実際の人間からキャプチャした多量のモーショ…