SIGGRAPH Asia 2017 勉強会 : Reflectance and Scattering

先日 SIGGRAPH Asia 2017 勉強会 で、 "Reflectance and Scattering" というセッションのまとめについて発表した際の資料です。

セッション概要

  • ある物体や物質についてのモデル化をいい感じに行い、それに基づいていい感じの BRDF とかを提案しようというのが大体の傾向

以下各論文の概要とスライドに収まってないメモなど。

Microfacet-based Normal Mapping for Robust Monte Carlo Path Tracing

Polarization Imaging Reflectometry in the Wild

  • 直線偏光環境下である屋外で写真から反射パラメータ測定しようという論文
  • 偏光について前提知識がなくて式とかはあまり理解できてなかった
  • 特殊な角度で撮影を行うと偏光が s 偏光だけになって逆レンダリングのパラメータが減って解けるね、ということだと思う

Scratch Iridescence: Wave-optical Rendering of Diffractive Surface Structure

  • 鉄の表面とかで虹色に見える小キズをモデル化する論文
  • 前提になってるフーリエ光学についての知識がなく殆どわからなかったのでちゃんと勉強したい

Azimuthal Scattering from Elliptical Hair Fibers

  • 円形断面で近似されていた毛髪モデルをちゃんと楕円断面にしたいよねという論文 (人間の毛髪は楕円断面)
  • Marschner モデルの論文中でも楕円断面を近似してやろうという節があったが、屈折率いじってそれっぽくするだけだったので使える範囲が限定的っぽい

A BSSRDF Model for Efficient Rendering of Fur with Global Illumination

  • 動物の毛を効率的にレンダリングできるモデルを作ろうという論文
  • 動物の毛は人間のそれと異なり、中心に髄質 (medulla) という部分があって通った光を散乱させる
  • 先行手法のデュアルスキャッタリングは、光源から入ってくる光は大体まっすぐな光路を通って毛のボリューム内の点に届くよねという仮定があるので、光を散乱させる動物の毛には適用できなかった
  • 画像の差を損失関数にしてニューラルネットにパラメータ変換を学習させてるのが他の場面でも使えそうで面白い